💡この記事のポイント
☑相続開始後の名義変更手続きについて「項目・手続先・必要書類等」を一覧化
☑債務に関する名義変更手続きや、注意点についても解説
☑民間の保険金や、年金等の請求手続きに関する情報を一覧化
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- 1.はじめに
- 2.相続開始後~遺産分割前に行う手続き
- 3.遺産分割協議終了後に行う手続き
- (1) 不動産等に関する名義変更手続き
- (2) 上場株式等に関する名義変更手続き
- (3) 預貯金等に関する名義変更手続き
- (4) 生命保険等に関する名義変更手続き
- (5) 債務に関する名義変更手続き
- (6) その他の財産に関する名義変更手続き
- 4.請求手続きの確認
- 5.まとめ
1.はじめに
ご家族が亡くなられた後、相続する人にはさまざまな手続きがのしかかってきます。
なかでも、各種名義変更の手続きは、放置すると日常生活や財産管理に大きな支障をきたすおそれがあります。例えば、故人名義の預貯金口座が凍結されたままでは、葬儀費用の支払いに充てることも困難となります。また、不動産等の名義変更も極めて重要です。登記を行わないまま放置すると、将来的に不動産等の売却ができなくなったり、相続人間での権利関係が複雑化してトラブルに発展したりするリスクがあります。名義変更手続きは、相続人が円滑に資産を承継するための第一歩といえるでしょう。
さらに、生命保険金や遺族年金などの給付金の請求には、一定の期限が設けられていることが多く、失念してしまうと、本来受け取れるはずの権利を喪失してしまう可能性もあります。こうした手続きには、必要書類の取得や関係機関とのやり取りなど、煩雑な作業が伴い、相続人にとっては大きな負担となりがちです。しかし、あらかじめ正しい知識を備えておけば、スムーズかつ確実に対応することができ、精神的・経済的な安心につながります。
そこで、本記事では、相続する人が知っておくべき、相続開始後から遺産分割前までに行う名義変更手続きと、遺産分割協議終了後に行う名義変更手続き、そして保険金・年金・葬儀費用等の請求手続きについて、確認すべき項目や必要書類などをリスト化しています。限られた時間の中でも着実に対処できるよう、情報を整理していますので、相続手続きを円滑に進めるための一助となれば幸いです(なお、本記事内では、亡くなった人のことを「被相続人」、被相続人の財産を承継する権利のある人のことを「相続人」と表記しています)。
2.相続開始後~遺産分割前に行う手続き
まずは、できるだけ早く行うべき公共料金等の名義変更手続きについて解説していきます。
(1) 公共料金は電力会社等に早めの連絡を
電気やガス、水道、固定電話といった公共料金は、それぞれの窓口にすみやかに連絡し、名義人(契約人)の死去を伝えましょう。連絡の前に、継続使用か解約か、解約ならば別の会社と新規契約するのかなどを整理しておくと、やりとりがスムーズです。
■できるだけ早く行う名義変更手続き
項目 | 手続先 | 必要書類等 | |
---|---|---|---|
公共料金 | 電気 | 電力会社 | 領収書(旧使用者番号) |
ガス | ガス会社 | 領収書(旧使用者番号) | |
水道 | 水道局 | 領収書(旧使用者番号) | |
電話 | 電話会社 | 領収書(旧使用者番号) | |
公共料金の口座振替の変更 | 金融機関 | 口座一括振替書 | |
金融機関の通帳及び通帳の印鑑 | |||
携帯電話やクレジットカード、 その他サービスの契約の退会・解約 |
携帯電話会社等 | 解約届 | |
役員変更登記 ※相続開始後2週間以内に申請する必要があります。 |
法務局 (司法書士へ依頼) |
役員変更登記申請書 | |
死亡届出書 | |||
固定資産税 (相続登記前に1月1日を過ぎた場合) |
市町村の税務課 | 相続人の代表者指定届 |
■遺産分割前の預貯金の払戻し
項目 | 手続先 | 必要書類等 |
---|---|---|
遺産分割前の預貯金の払戻し ※1 一口座ごとの上限額「相続開始時の預貯金の残高×1/3×法定相続分」。 ※2 一金融機関ごとに150万円まで。 |
金融機関 | 被相続人の戸籍(除籍)謄本及び相続人全員の戸籍謄本、または、法定相続情報一覧図 |
払戻請求する相続人の印鑑証明書 |
ここから先は、遺産分割協議終了後に行う名義変更手続きを確認していきます。
3.遺産分割協議終了後に行う手続き
(1) 不動産等に関する名義変更手続き
・登記の有無で手続きが異なる
登記されている土地や家屋については、相続登記を行うことで法務局から各市区町村へ情報が伝達され、相続手続きが完了します。未登記の家屋は、各市区町村に直接届出が必要となります。
なお、令和6年4月1日から相続登記が義務化され、正当な理由がないにもかかわらず相続登記の申請をしない場合は罰金が科されます。
不動産の相続登記の手続きについては、法務局の「登記手続ハンドブック」をご参照ください。
■不動産等に関する名義変更手続き
項目 | 手続先 | 必要書類等 |
---|---|---|
不動産 ① 登記済みのもの |
法務局 (司法書士へ依頼) |
被相続人の戸籍(除籍)謄本及び相続人全員の戸籍謄本、または、法定相続情報一覧図 |
被相続人の住民票の除票 | ||
遺産分割協議書 | ||
相続人の印鑑証明書・印鑑 | ||
相続人の住民票 | ||
代理権限証書(委任状) | ||
② 未登記の家屋 | 市区町村の税務課 | 家屋課税台帳名義人変更願 |
賃貸借契約 | 地主または家主 | 契約書 |
地主等が要求する書類 | ||
根抵当権 ※相続開始後6カ月以内に登記する必要があります。 |
法務局 (司法書士へ依頼) |
被相続人の戸籍(除籍)謄本及び相続人全員の戸籍謄本、または、法定相続情報一覧図 |
相続人の住民票の写し | ||
遺産分割協議書 | ||
相続人の印鑑証明書・印鑑 | ||
権利証・登記識別情報 | ||
根抵当権変更契約証書(合意証書) |

(2) 上場株式等に関する名義変更手続き
・株式の相続は早めの着手を
上場株式の場合、特定口座や一般口座で管理されている株式については、その口座を開設している証券会社で、特別口座で管理されている株式については信託銀行で、非上場株式等の場合は発行会社に対して手続きが必要です。
また、未受領配当金がある場合、信託銀行で相続手続きができます。多くの企業では、未払いの配当金を管理する事務的負担から、独自に期限(除斥期間)を定めていますので、その期間内に請求することが必要です。
なお、上場株式を相続する場合、相続人の証券口座が必須となります。
■上場株式等に関する名義変更手続き
項目 | 手続先 | 必要書類等 | |
---|---|---|---|
上場株式 | (特定口座や一般口座で 管理されている株式) 取引口座の変更 |
証券会社 | 被相続人の戸籍(除籍)謄本及び相続人全員の戸籍謄本、または、法定相続情報一覧図 |
遺産分割協議書 | |||
相続人の印鑑証明書・印鑑 | |||
(特別口座で管理されている株式) 名義書換 |
信託銀行 | 各銀行所定の株式名義書換請求書 | |
被相続人の戸籍(除籍)謄本及び相続人全員の戸籍謄本、または、法定相続情報一覧図 | |||
新名義人の株主票 | |||
共同相続人同意書 | |||
相続人の印鑑証明書・印鑑 | |||
非上場株式及び出資金 | 発行会社 | 被相続人の戸籍(除籍)謄本及び相続人全員の戸籍謄本、または、法定相続情報一覧図 | |
遺産分割協議書 | |||
相続人の印鑑証明書・印鑑 | |||
出資証券 |
(3) 預貯金等に関する名義変更手続き
・「相続届」と必要書類をそろえて提出
被相続人の預金口座が存在する金融機関から「相続届」を手に入れ、必要事項を記入します。なお、一つの金融機関の複数の支店で取引がある場合は、支店ごとに相続届が必要です。相続人が相続届の署名捺印を他の者に委任する場合には、「委任状」が必要となります。
相続預金の取り扱いは、名義変更もしくは解約です。同じ銀行に相続人の口座がある場合には、通常一つの銀行に二つ以上の口座を新たに作ることができないため、名義変更ではなく解約のみとなります。
■預貯金等に関する名義変更手続き
項目 | 手続先 | 必要書類等 |
---|---|---|
預貯金 | 金融機関 | 各銀行所定の払戻用紙や同意書等 |
被相続人の戸籍(除籍)謄本及び相続人全員の戸籍謄本、または、法定相続情報一覧図 | ||
遺産分割協議書 | ||
相続人の印鑑証明書・印鑑 | ||
預金通帳及び証書 |
なお、ゆうちょ銀行または郵便局の場合も、名義変更と解約のいずれかの請求となります。解約する際は、他の金融機関の口座への払戻しはできず、相続人が持つゆうちょ銀行の口座への払戻しもしくは現金払戻しとなります。
(4) 生命保険等に関する名義変更手続き
・保険契約者が被相続人であれば変更が必要
保険契約者、保険料負担者が被相続人で、被保険者が被相続人以外の者である場合には、保険事故は発生していないことから保険金等の受け取りはなく、その保険契約者を変更しておかなければなりません。
なお、亡くなった者が契約している生命保険契約の有無が不明の場合には、「生命保険契約照会制度」を利用して確認することができます。
■生命保険金等に関する名義変更手続き
項目 | 手続先 | 必要書類等 | |
---|---|---|---|
生命保険 (被相続人が契約者で、 被相続人以外の者が被保険者の場合) |
保険会社 | 各保険会社所定の名義変更請求書兼改印届 | |
被相続人の戸籍(除籍)謄本及び相続人全員の戸籍謄本、または、法定相続情報一覧図 | |||
相続人の印鑑証明書・印鑑 | |||
保険証券 | |||
損害保険 (被相続人が 契約者の場合) |
積み立て保険 | 保険会社 | 各保険会社所定の権利継承承認請求書 |
被相続人の戸籍(除籍)謄本及び相続人全員の戸籍謄本、または、法定相続情報一覧図 | |||
相続人の印鑑証明書・印鑑 | |||
保険証券 | |||
掛け捨て保険 | 保険会社 | 各保険会社所定の異動承認請求書 | |
相続人の印鑑証明書・印鑑 | |||
保険証券 |
なお、被相続人以外の者が当該生命保険契約の契約者で、被相続人が保険料の全部または一部を負担している(掛捨て保険を除く)生命保険契約があり、相続開始時にまだ保険事故が発生していない場合には、相続開始の時までに払い込まれた保険料相当額について、保険契約者が相続または遺贈によって取得したものとみなされます。
(5) 債務に関する名義変更手続き
・債権者(貸し手)の同意が必要
被相続人の債務を引き受ける手続きとして、「重畳(ちょうじょう)的債務引受」と「免責的債務引受」の2つがあります。
①重畳的債務引受…遺産分割協議によって特定の相続人が債務を引き受けることとしても、他の共同相続人も法定相続分の割合において連帯債務者の関係になる契約。
②免責的債務引受…遺産分割協議によって特定の相続人が債務を引き受け、債権者の同意を得て、他の共同相続人は債務を免れるという契約。
実務的には、債権者の同意を得て相続人のうち資力のある1人に債務を引き受けさせる「免責的債務引受」が主として選択されるようです。
この場合においても、特定の相続人が債務を引き受けることについて、債務を引き受ける相続人以外の相続人は、債権者との間でその旨の意思確認のため、免責的債務引受契約証書を作成しておくようにします。
また、相続された債務に保証人や第三者担保提供の担保が付されていた場合、免責的債務引受により債務者が変更すると、債権の実質的な価値に変動をきたすので、保証人や担保提供者の同意がなければ、その保証や担保は移転しないこととされています。したがって、事前あるいは同時にこれらの者からも同意を得ている旨の書類の提出が必要です。
以上のように、債務については遺産分割協議の対象とはなりません。しかし、相続人間において債務の分担を明確にするため、実務対応として債務承継者を遺産分割協議書に記載したり、遺言書で承継者を指定したりすることが多いようです。
■債務に関する名義変更手続き
項目 | 手続先 | 必要書類等 |
---|---|---|
借入金 | 金融機関 | 各銀行所定の債務者変更申込書 |
被相続人の戸籍(除籍)謄本及び相続人全員の戸籍謄本、または、法定相続情報一覧図 | ||
遺産分割協議書 | ||
相続人の印鑑証明書・印鑑 |
(6) その他の財産に関する名義変更手続き
・自動車の場合
例えば、故人名義の自動車を遺族がそのまま使用して事故を起こしたりすると、相続人全員が自動車保有者としての責任を負わされる心配があります。早めの名義変更は欠かせません。
また、その自動車がたとえオンボロで廃車にしたいと考えても、一度、相続による移転登録の手続きをしてからでないと廃車手続きはできません。名義変更は相続開始後15日以内に行うこととされていますが、実務的にはすべての必要書類がそろうまで受理されず、特に罰則等もないので、必要書類が整ってからすみやかに行えばよいでしょう。
■その他の財産に関する名義変更手続き
項目 | 手続先 | 必要書類等 |
---|---|---|
自動車 | 運輸支局(軽自動車は軽自動車検査協会) | 被相続人の戸籍(除籍)謄本及び相続人全員の戸籍謄本、または、法定相続情報一覧図 |
被相続人の住民票の除票 | ||
遺産分割協議書 | ||
相続人の印鑑証明書・印鑑 | ||
自動車検査証 | ||
ゴルフ会員権 | 所属ゴルフ場 | 各ゴルフ場所定の書類 |
電話加入権 | NTT | 被相続人の戸籍(除籍)謄本及び相続人全員の戸籍謄本、または、法定相続情報一覧図 |
印鑑 | ||
リース契約 | リース会社 | 相続届書 |
被相続人の戸籍(除籍)謄本及び相続人全員の戸籍謄本、または、法定相続情報一覧図 | ||
相続人の印鑑証明書・印鑑 |
以上が、相続が起きたら行う主な名義変更手続きです。
続いて、保険金等の受け取りに必要な請求手続きについて確認していきましょう。
4.請求手続きの確認
(1) 民間の保険金(生命保険金・損害保険金)の請求手続き
保険金の請求時には、保険証券の番号、死亡した人の名前、死亡日、死因、保険金受取人の名前及び連絡先の情報をまとめておきましょう。
なお、特約が付加されている場合は、入院給付金や手術給付金が死亡保険金と一括して相続人の口座に振り込まれることが少なくありません。このうち、死亡保険金は受取人固有の財産で相続財産に含まれませんが、入院や手術にかかる給付金は被相続人が受け取るべき保険金であることから、被相続人の「本来の財産」に該当し、遺産分割協議等によって取得する人を決めることになります。
■生命保険金等の請求手続き
項目 | 期限(相続開始後) | 手続先 | 必要書類等 |
---|---|---|---|
死亡保険金 (生命保険) |
支払事由発生から 3年以内 |
生命保険会社 | 保険会社所定の請求書 |
保険証券 | |||
保険会社所定の死亡診断書または検案書 | |||
保険会社所定の同意書 | |||
被相続人の戸籍(除籍)謄本 | |||
相続人の戸籍謄本 | |||
相続人の印鑑証明書 | |||
事故証明書(交通事故の場合) | |||
死亡保険金 (損害保険) |
支払事由発生から 3年以内 |
損害保険会社 | 保険会社所定の請求書 |
保険証券 | |||
保険会社所定の死亡診断書または検案書 | |||
被相続人の戸籍(除籍)謄本 | |||
相続人の戸籍謄本 | |||
相続人の印鑑証明書 | |||
事故証明書(交通事故の場合) | |||
保険会社所定の事故報告書 |
(2) 年金(未支給年金・遺族年金・遺族補償給付)に関する手続き
年金を受けている方が亡くなったときは、死後に振込日が訪れる年金のうち、亡くなった月の分までの年金を「未支給年金」として生計を同じくしていた遺族が受け取ることができます。受け取りには請求手続きが必要ですので忘れずに行いましょう。
遺族年金や遺族補償給付について、請求にあたっての要件を満たしているか判断が難しい場合は年金事務所等に相談してください。
■年金等の請求手続き
項目 | 期限(相続開始後) | 手続先 | 必要書類等 |
---|---|---|---|
未支給年金 | 5年以内 | 死亡者の 所轄年金 事務所 |
年金証書 |
被相続人の戸籍(除籍)謄本 | |||
請求者の戸籍謄本 | |||
受取先の銀行の通帳及び印鑑 | |||
被相続人と請求者の住民票 | |||
遺族年金 (国民年金) |
5年以内 | 市区町村の役所(保険年金課) 勤務先の 年金事務所 |
裁定請求書 |
死亡者と請求者の年金手帳 | |||
死亡者と請求者との身分関係を明らかにすることのできる戸籍抄本 | |||
遺族年金 (厚生・共済年金) |
死亡診断書 | ||
受取先の銀行の通帳及び印鑑 | |||
遺族補償給付 | 5年以内 | 労働基準監督署 | 死亡診断書 |
相続人の住民票 | |||
印鑑 | |||
保険証 | |||
遺族補償年金支給請求書(遺族補償年金の場合) | |||
遺族補償一時金支給請求書(遺族補償一時金の場合) | |||
遺族補償年金前払一時金支給請求書(遺族補償年金前払一時金の場合) |
(3) 葬儀費用(葬祭費・埋葬料・葬祭料)の請求手続き
死亡した人が、国民健康保険等に加入していた場合は「葬祭費」が、健康保険に加入していた場合には「埋葬料」(被扶養者は家族埋葬料)が、支給されます。また、業務上または通勤災害で死亡した場合は労災保険から「葬祭料(通勤災害の場合は葬祭給付)」が支給されます。原則として2年で請求権が消滅してしまうため、早めに手続きを行いましょう。
■葬儀費用等の請求手続き
項目 | 期限(相続開始後) | 手続先 | 必要書類等 |
---|---|---|---|
葬祭費 | 葬儀などを 行った日の 翌日から 2年以内 |
市区町村の役所(保険年金課) | 埋葬許可書または火葬許可書 |
印鑑 | |||
国民健康保険葬祭費支給申請書 | |||
国民健康保険証 | |||
埋葬料 | 死亡した日 の翌日から 2年以内 |
勤務先または 年金事務所 |
死亡診断書、死亡検案書または検死調書の写し、埋葬許可書、火葬許可書または事業主の証明書(いずれか一つ) |
印鑑 | |||
健康保険埋葬料請求書 | |||
健康保険証 | |||
葬祭料 (業務上の 死亡の場合 |
死亡した日 の翌日から 2年以内 |
事業所の 所轄労働基準監督署 |
死亡診断書、死亡検案書または検死調書の写し |
被相続人の戸籍(除籍)謄本 | |||
相続人の住民票 | |||
印鑑 | |||
葬祭料請求書 |
5.まとめ
以上が、相続開始後に行う名義変更手続き・請求手続きです。
これらの手続きは、限られた時間の中で進める必要があり、相続人にとって大きな負担となることがあります。スムーズな手続きを実現するためには、相続が起きる前から携帯電話等の契約状況などを確認し、財産の種類や名義の状況を把握しておくことが重要です。
特に、最近はネット証券口座などのデジタル資産も増えているため、家族の間で財産の有無に関する情報を共有しておきましょう。
その上で、相続が起きた後は、本記事の内容を参考に、名義変更や請求の手続きを進めていただければ幸いです。
【参考文献】
・『相続がおきたら行う手続きガイド』(監修:TKC全国会 システム委員会、TKC出版)

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